朝食までの時間にホテルの近くを散歩しました。通りすがりのお店のショーウィンドウに飾られていた台所の乾燥食材のディスプレーですが，ちまちまと楽しいです。
我々の後ろを何となく胡散臭そうな人が少し離れてついて来ますので，早々にホテルに戻りました。スペインはイタリアより治安が悪いそうです。 泥棒でも何でも，それはそれで容認してしまうカトリック気質に問題がある，と現地の日本人ガイドさんは言っていましたが。
シースルーエレベーターを後から外付けしてある建物ですが，ピカソの大作「ゲルニカ」が納められています。
白黒の大きな絵ですが，迫って来る力を感じます。 ナチスによるゲルニカの街への人類初の無差別絨毯爆撃への抗議ですが，その後それよりも恐ろしいことが次々と起きてしまいました。 ドレスデン大空襲，東京大空襲，広島・長崎原爆，貿易センタービル突入テロ等々・・・。 （参考・ピカソ ゲルニカ・ダリ ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌）
何故戦うのか？，何故無差別攻撃なのか？，何故勝者側の攻撃は処罰を受けないのか？
プラド美術館の入口です。 最初の旅では30分しか時間がもらえなくて，あわただしい鑑賞に終わりましたが，2度目の旅では半日ゆっくりと回ることが出来ました。
エル・グレコの「福音書家ヨハネ」です。 古さと新しさを持つ様に思えます。 右手の持物で誰かを表す手法は仏像表現によく似ています。
絵の額が中凹（私の業界ではナカビクと発しますが）なのはカメラのズームレンズの影響です。 PhotoShop で補正することは出来ないものでしょうか？ やり方をご存知の方，教えて下さい。
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ヴェラスケスの「バッカスの勝利」です。 右側の酔っ払いは私自身の様でもあります。 望めば模写をさせてもらえるのでしょうか，あちこちで模写をしている人がいました。
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ムリーリョの「受胎のマリア」ですが，細い月に乗っていますので「無原罪のお宿り」と呼ばれるスペイン独自の絵画です。 キリストを生むべくマリアも，無原罪のまま，その母アンナの胎内へと降りて行きます。 生誕前のマリアは，細い月に乗る少女の姿として表現されます。
ムリーリョの絵は何枚もありました。 マリアの優しい表現とその着物の色に人気があったのでしょう。
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ゴヤの「マリア・ルイサ王妃」の肖像画です。 カルロスⅣ世の奥さんですが，噂通りのしたたかさが滲みでている様です。
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フランドルの画家ボッシュ（ボス）の「三折り祭壇画」の中央部です。 描かれているテーマもさることながら，色が美しい。 ほぉーっと，しばらく動けませんでした。
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プラド名物，ゴヤの「マハ」です。 どんでん返しの絵として表裏に置かれていたとか。 よく見ると，顔の部分が書き直してある様に見えますが。
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カラヴァッジョの「ダヴィデ」です。 少年ダヴィデが大男ゴリアテの首を落とします。 彼らしい大胆な構図です。
フラッシュと三脚が禁止ですので，手持ちのままセルフタイマーを使用してスローシャッターを切ります。 少し振れていますが，この撮影法で失敗はだいぶ減りました。 しかし，セルフタイマーのタイムアップを待ちますので撮影に時間が掛かります。
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アンドレア・デル・サルトの「聖母，幼児イエス，聖人と天使」です。 アンドレア・デル・サルトの描く衣文はとても綺麗です。
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ニコラ・プーサンの「パルナッソス」です。 ギリシャの理想郷で文芸・音楽の発生地です。 右中央裸の男性はアポロで，裸の女性はカスタリアの泉を擬人化しているのだとか。
バチカンのラファエロのスタンツェ（部屋）にも同様の絵があります。
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トレドの街を廻るタホ川の対岸の展望台から望みます。 とてもよい眺めです。
マドリッド南方にある，古都トレドの街をカテドラルに向って進みます。 観光地のお土産屋さんには武具のコピーが並び，日本刀 （らしきもの） も売っていました。
せっかく来たトレドのカテドラルですが，この時は内部に入れず悔しい想いをしました。 仕方がないので外側をなめる様に見ていましたが，大概は忘れてしまいました。 写真が頼りの記憶力です。
正面入口（三角部）の上部ですが，キリスト（中央）と弟子の最後の晩餐です。
トレド大聖堂の正面ファッサードです。 ２回目のトレド訪問ではお堂の左後方の時計塔の門側からお堂に入れましたが，内部は完全に撮影禁止でした。 スペインのカトリック総本山ですから，より厳しいのでしょうか。 左側の塔にも登ってみたかった。
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トレドの大聖堂前の広場で子供達の一団と写真撮影の交歓をしました。 小学校高学年くらいでしょうか，皆可愛いです。
教会内部前室の右壁ににエル・グレコの描いた「オルガス伯爵の埋葬」の絵があります。 聖職者に抱かれて埋葬される伯爵の鎧が見事です。 内部は撮影禁止なので写せませんでした。
家内の後ろの絵の少年はエル・グレコの息子とかで，内部の絵にも描かれています。 （参考・オルガス伯の埋葬）この教会の近くにエル・グレコの家があります。 ２階は美術館になっていてエル・グレコの絵がたくさん飾ってありますが，プラド美術館で見た絵もあり，その真偽が不明ですが，雰囲気としては良好です。
トレドの街を廻るタホ川に架かる古い石橋です。 トレドはこの川に三方を守られた城砦都市なのですが，手狭になりマドリッドが築かれたとか。 橋の入口にはその昔の人柱が祀られているそうで，塔のガラス窓から人形が見下ろしていました。
タホ川はポルトガルに流れてテージョ川となり，首都リスボンを経て大西洋に注ぎます。
