ヴィラ・アドリアーナの塀です。 真直ぐに続く立派な建造物ですが，城壁と呼べる程武骨ではありません。 娑婆とハドリアヌス帝の別荘を分ける結界でしょうか。
ローマの東 25Km， 地下鉄Ｂ線の終点レビッビア駅からティヴォリ行きのバスで行けます。バス停は駅前の街道の向う側です。 何処で降りるのかわからないのでバスの運転手に「ヴィラ・アドリアーナ」とだけ頼んでおきましたら，停留所で止って呼んでくれました。グラッチェ，グラッチェ！
地下鉄の 1週間パスでは NG です。市営バスとは異なるバス会社のラインで，往きは知らずに乗ってそのまま薩摩守（ごめんなさい）。 塀際のバス停から案内板を頼りに歩きますが，20分くらいかかったでしょうか，往きと帰りでは感覚が多少異なりますが。
ヴィラ・アドリアーナの海上劇場入口部の哲学堂ですが，図書室として使われていた様です。
海上劇場ですが，ドーナツ型の池を中心に置く円形の構造物です。 ハドリアヌス帝はシーザーより 150年程後のローマ皇帝ですが，外歩きが多くイギリスにハドリアヌス防壁を造ったりしてローマ帝国の版図を拡げました。
人間嫌いに陥った皇帝が籠った別荘がヴィラ・アドリアーナです。
ヴィラ・アドリアーナの小浴場です。 ヴィラ・アドリアーナには大小の浴場がありますが，家族用等の浴場だったのでしょうか。
池を巡って彫刻が置かれるカノーポスの奥のセラぺウムの神殿跡です。 カノーポスの池の写真は人物が中心に来てしまい後ろの様子が見えませんのでボツです。 （参考・カノーポス）
大浴場跡です。 アーチの残骸がしっかりと残り，古さと巨大さに圧倒されました。 他にも建物が累々と続きます。 季節にもよるのでしょうが来る人も少なく，見えざる小鳥のさえずりが耳に残ります。 少し先にティヴォリの町が望まれ，遺跡内のオリーヴ畑の葉の色とよく合います。
ローマのパンテオンの正面破風下のメトーペにアグリッパが建立したと書かれていますが，その 150年後にハドリアヌス帝が再建しています。 パンテオンからトレヴィの泉へ行く道の途中に，ローマ時代の円柱を組入れた証券取引所がありますが，ハドリアヌス帝の神殿の遺構です。 又，サンタンジェロ城は彼の墓でした。 帝国を統一し建造物を沢山造った皇帝です。
図書館の中庭ですが，大きな建物の遺構に囲まれています。
ヴィラ・アドリアーナの入口に戻る道の脇にローマ劇場跡があります。 座席の部分の石は失われクローバが茂るばかりでしたが，階段が残っています。 半円形の形状はローマ劇場のそれです。
海上劇場の裏にオリーヴの樹が沢山ありました。 樹の下にはシートが拡げられオリーヴの実の収穫の準備されていましたが，樹々の間を昔懐かしい軽三輪トラックが走っていました。
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ヴィラ・アドリアーナに近いバス停から再びバスに乗り，ティヴォリの街に入りました。 バス停から少し戻った広場を抜けるとヴィラ・デステの噴水庭園があります。 その庭園入口の宮殿です。
宮殿の中は照明が灯り天井のフレスコ画が綺麗でした。
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ヴィラ・デステの百泉の小路ですが，宮殿下の崖沿いの小路に涼しげな噴水がずらっと並んでいます。
オルガンの噴水です。 昔は音が鳴ったそうですが，一番大きな噴水です。
庭園の散策後，宮殿に戻ってそのテラスから卵形の泉を見下ろします。 噴水の中央にシビラ（巫女）がいます。
ヴィラ・デステを出てバス亭に向かう時，正面にティヴォリ城が見えました。 お城の手前の窪地にはローマ時代の円形闘技場跡があるのですが当時は知らずに通り過ぎました。 Google Earth の衛星画像ではしっかり見えます。
｜ローマ郊外の古代遺跡 オスティア｜フォルトーナ神殿の パレストリーナ｜
